2012年1月 6日
「コシノ家ゆかりの岸和田散策3」を開催しました

世界的ファッションデザイナー・コシノ3姉妹の母親で、朝の連続テレビ小説「カーネーション」(NHK)の主人公のモデルでもある故・小篠綾子さんの足跡をたどる、ウェーブ産経の「コシノ家ゆかりの岸和田散策」が12月10日、大阪府岸和田市内で開かれました。
10月22日、11月19日に次ぐ3回目で、会員約80人が参加。綾子さんが通学(後に中退)した泉南高等女学校の跡地なども初めて見て回りました。
《“カーネーション”色の商店街》
今回も南海本線岸和田駅が集合場所。岸和田ボランティアガイドの永谷裕久会長らの案内で、4班に分かれて出発しました。
まずは、綾子さんの“お膝元”である「岸和田駅前通商店街」へ。入り口に綾子さんと夫、3姉妹を描いた絵が掲げられています。「以前はだんじりの絵だったが、カーネーション放映に合わせて変えられた」のだとか。綾子さんが愛しただんじりに関しては、商店街の路面がだんじりの重さに耐えるインターロッキングブロックになっていることや、だんじりが通る路地は看板が邪魔しないよう折り畳み式にしていることなども説明してくれました。

綾子さんの実家兼洋装店を改装したギャラリー「洋裁コシノ」を見学。向かいにあるNHKのギャラリー「カーネーション」には、綾子さんがモデルになった主人公・小原糸子を演じる尾野真千子さんの等身大パネルや番組紹介パネル、糸子が作った心斎橋百貨店の制服やアッパッパなど“番組出演”グッズも並び、みなさんも興味深げに眺めていました。
《古い街並を巡って》
商店街を離れ、府道を旧紀州街道方面へ向かって歩きます。2階に綾子さんの洋裁教室があった「アメリカ衣料」、ジュンコさんが曳いただんじりがある「五軒屋町だんじり小屋」などがあります。3姉妹が通った「中央小学校」の校舎も外から見ました。昭和6年建築というレトロな講堂が魅力的です。
旧紀州街道では、道がクランク状に曲がって、だんじり通過の難所となっている「堺口門跡」や、小篠家御用達の「小川のコロッケ店」(旧・西田ミート)、大正~昭和初期の市の中心街だった「欄干橋」界隈などを一巡。「かじやまち」「寿栄広(すえひろ)商店街」などを通って、昼食場所となっている同市別所町の「日本料理 うおり」に到着しました。

《イチジク味噌の朴葉焼き》
「うおり」の女将、平松弓枝さんは、綾子さんの大姪にあたります。つまり、ドラマでは小原静子として出てくる綾子さんの妹、系(けい)さんの孫です。平松さんは、元気なおばあちゃんだったという綾子さんの思い出などを語ってくれました。
昼食は、綾子さんが大好きだったという「イチジク味噌の朴葉焼き」をメーンにした特別御膳です。「…朴葉焼き」は、和牛や野菜とイチジク味噌を、その場で陶板で焼く同店のオリジナル料理。香ばしく、甘辛い味で食が進みます。
ほかにも、マグロとイカの刺身▽ゴマ豆腐▽サワラの塩焼▽サザエのクルミあえ▽エビや海老芋などの煮物▽魚そうめんの吸い物-など豪華な内容。なかでも玉子焼は、昆布だしと隠し味にオレンジジュースを使った、綾子さん得意の一品を再現したものでした。

《中退した“母校”も訪問》
食後まず訪れたのは、岸和田駅南東にあり、綾子さんが入学した府立泉南高等女学校(後の府立岸和田高等女学校、府立和泉高校)の跡地。現在、岸和田市福祉総合センターとなっていますが、高等女学校時代の建物も残り、センター分館として利用されています。
建物は鉄筋3階(一部4階)建てで、和泉高校百年誌によると、昭和12(1937)年10月落成とのこと。綾子さんの中退はこれより少し前で、通った校舎ではないようです。しかし4階となっている南隅の角を円く処理するなど、凝ったデザインは時代を感じさせ、色あせた壁や窓枠も年季十分。「学校をやめてパッチ屋にいく」。そう友人らに宣言し、服飾の道へと進み出した当時の雰囲気を伝えてくれます。
次いで立ち寄った「別寅かまぼこ城内寮」は元旅館「萬翠園」で、綾子さんらが三味線会などを開いたとか。ドラマでは神戸の祖父母宅という設定で、外観などが登場しています。近くの「岸和田市立自泉会館」も見学。昭和7年に当時の寺田財閥が建てたスペイン様式のモダン建築で、国登録有形文化財です。この後は岸和田城、岸和田だんじり会館なども見て回り、小篠家を育んだ文化の一端に触れました。
(2012年1月 6日 17:31)
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