産経新聞ファンクラブ「ウェーブ産経」大阪事務局

「京の紅葉を訪ねて 伏見稲荷と東福寺界隈」を開催しました

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 鎮座1300年を迎えたという伏見稲荷大社や紅葉が見頃の東福寺など"旬の京都"を巡る、ウェーブ産経の歴史探訪ウオーク「京の紅葉を訪ねて 伏見稲荷と東福寺界隈」が11月24日、京都市の伏見区と東山区で行われました。会員約60人が参加し、"隠れた名所"も訪ねるなどしながら、季節が移りゆく京の風情を楽しみました。

 《竹林に集う石像》

 案内役は京都観光企画会社「らくたび」代表の山村純也さんと同社の森明子さん。JR奈良線の稲荷駅前に集合、2班に分かれて出発しました。同駅は大社の参道入り口に当たり、華やかな朱色の社殿が見えますが、それを横目に最初に向かったのは、静かな住宅地にたたずむ「石峰寺(せきほうじ)」でした。

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 石峰寺は黄檗宗の寺で、裏山にある「五百羅漢」が有名。この羅漢像は、江戸時代中期の京都出身の日本画家、伊藤若冲(じゃくちゅう)が描いた下絵を元に石工らが彫ったものだそうです。コスモスなどが花開く寺の境内を進み、裏の坂を上ると竹林があり、石像を並べて〈釈迦生誕〉〈托鉢修行〉〈涅槃場〉など釈迦の生涯を場面ごとに表現しています。

 若冲は晩年、この寺の門前に住んでいた縁で石像の下絵を描いたそうですが、鶏などを描いた緻密な日本画とは異なり、大胆にデフォルメされた姿。風雨にさらされ苔むしていますが、素朴で温かみのある風情は伝わってきます。

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 《迷い込んだ朱色のトンネル》

 再び伏見稲荷まで戻り境内を巡ります。狛犬の代わりに、神の使いとされる白狐の像が出迎えてくれました。大社は奈良時代の711年創建と伝わり、全国に3万ほどある稲荷社の総本宮。初詣で客の多さは全国有数です。鎮座1300年に合わせて社殿も塗り替えや修理が行われたとか。15世紀末再建の「本殿」、17世紀に移築建立の「御茶屋」(いずれも重要文化財)などが並びます。

 本殿の裏へ回ると出現するワンダーワールドが「千本鳥居」です。信者が鳥居を奉納する習わしは江戸時代に始まったらしく、特に密集して建てられているのが、神蹟がある稲荷山を遙拝する奥社奉拝所までの区間。朱色に染めた洞窟にも見え、異空間のラビリンス(迷宮)に導かれたような気分になりました。

 大社見学後は、門前にあるお食事処「日野家」で昼食です。お稲荷さんは豊穣の神で、稲を食べるスズメは天敵。店頭では大社名物となっているスズメの焼き鳥も売っていました。食事はこちらも名物の、いなり寿司ときつねうどん。京都らしく身欠きニシンの甘露煮や生麩(ふ)、だし巻きもつきました。

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 《どこかで見た庭園も》

 伏見稲荷を後にして北上します。安産の神様・産場稲荷などを経て、平安末期~鎌倉初期の歌人で千載和歌集の撰者「藤原俊成」、室町前期~中期の東福寺の画僧「明兆(兆殿司)」の墓も訪れました。

 明兆は東福寺の大涅槃図や聖一国師像なども描いたといわれ、禅宗系仏画の中心人物となった大画家。室町幕府4代将軍の足利義持からも支持されました。東福寺を紅葉の名所にしたのもこの人だそうで、義持が褒美を与えようとしたところ、境内の桜が人の心を浮かれさせ修行の邪魔になるので、花が咲かない木にして欲しいと要望。これで多数あった桜がカエデに植え替えられたとか。

 続いて、豊臣秀吉の妹で徳川家康の正室となった朝日姫(旭姫)の墓所がある「南明院」(東福寺塔頭)、"虹の苔寺"と称され池泉式枯山水庭園(昭和14年、重森三玲作庭)で知られる「光明院」(東福寺塔頭)を訪れました。

 光明院の庭園の写真は近年、JRのキャンペーンでも使われたそうです。これ以外にも、どこかで見たような気がしたところ、実は清酒「松竹梅」のCMで石原裕次郎と宇野重吉が"問答"したのが、この場所とか。「喜びとは?」「飲むことよ」。2人の渋い声が聞こえてくるようです。

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 《錦秋の大寺院にて》

 最後にたどりついたのは東福寺。臨済宗東福寺派の大本山です。紅葉の盛りとあって、境内は観光客であふれかえっていました。

 現存する禅寺の三門では日本最古の国宝「三門」をはじめ、明治~昭和に再建された巨大な「本堂」「方丈」、重要文化財の「六波羅門」「禅堂」「浴室」などが並び、迫力十分。鎌倉時代に摂政・九条道家が奈良の東大寺、興福寺になぞらえて造営しただけのことはあります。建造物でユニークなのが「東司」(重要文化財)。禅寺としては一番古いトイレだとか。

 境内北側の通天橋などが架かる渓谷一帯は、カエデなどが紅葉し、赤や黄色に染まっています。境内で解散し、大半の参加者はJR・京阪の東福寺駅に向かいましたが、途中渡った臥雲橋からも美しい紅葉を堪能することができました。

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