産経新聞ファンクラブ「ウェーブ産経」大阪事務局

こころつたえ第四回「日本で唯一の皇室の菩提寺 総本山御寺 泉涌寺を訪ねる」

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 日本の伝統文化を重んじ、日本人の美しい心を次世代に伝えるウェーブ産経の「こころつたえ」。この第4回会合となる「日本で唯一の皇室の菩提寺 総本山御寺 泉涌(せんにゅう)寺を訪ねる」が9月30日、京都市東山区の同寺で開かれました。会員約150人が参加し、同寺長老の上村貞郎(ていろう)さんが「欲を少なくして楽しく生きれば、それがなにより」などと人生への心構えを語ってくれました。

 《「こころつたえ」とは》

 関西150社寺で構成する神仏霊場会の協力で、住職や宮司らの講話を聞き、貴重な文化財にも触れて日本人の心や生き方を再発見する運動です。

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 《人生プラスマイナス0(ゼロ)》

 上村長老によるお話の演題です。まず、大リーグ・イチロー選手の活躍を例に「イチロー選手は本当に努力している。感謝して努力すればプラスに引っ張られ努力しなければマイナスに引っ張られる」と努力の大切さを強調しました。

 色紙に書く好きな言葉としては「信為萬事之本」を挙げました。信用がすべての本(もと)を成すという意味です。同時に「研(みがか)ずんば器と成らず 信ぜずんば用を吐(はか)ず」との格言も。仏像に入魂する際の言葉だそうですが、努力や信念の重要性も訴えています。そして「信じなければ物事はかなわない」と諭してくれました。

 「欲の話」では、「多欲者は滅び少欲者安楽」との仏の教えを引用。釈迦が示した6つの実践である「六波羅密」の説明では、布施▽持戒▽忍辱(にんにく)▽精進▽禅定▽智慧-についてそれぞれ解説してくれました。なかでも布施について、東日本大震災で人々が助け合ったことを挙げて「多くの人が取り組んだボランティアは布施の心にかなった行い。誠にうれしいこと」と称えました。

 仏の教えなどを交じえながら人生の指針を説いてくれた講話でしたが、最後に「『損得』という言葉があるが、先に損すると得するということ。『出入』でも先に出さないと入らない。人生は損したり得したり。結局はなるようになっていく。欲を少なくして楽しく生きることができれば、それがなにより」と締めくくりました。

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 《泉涌寺の由来など》

 「皇室の菩提寺」として知られる同寺ですが、伝承では開創者は弘法大師(空海)だそうです。鎌倉時代の13世紀前半、中国・宋で仏法を学んだ月輪大師俊芿(しゅんじょう)が大伽藍を造営。戒律復興を図り、律を基本に天台・真言・禅・浄土の四宗兼学の寺として栄えたといいます。

 時の皇室も深く帰依。四条天皇の陵墓が設けられるなど関係が深まり、特に江戸時代には後水尾天皇以降の歴代天皇の陵墓が設けられたそうです。「御寺(みてら)」とは、天皇家の菩提寺への尊称です。

 上村長老によると、現在の天皇、皇后両陛下や秋篠宮殿下も訪れられたそうです。タレントの石田純一さん、東尾理子さんも参拝にきて、良縁に御利益があるという「楊貴妃観音像」(重要文化財)に手を合わせたとか。

 

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《古刹を巡って…》

 昼食を前に、まずは「霊明殿」「御座所」の内部を見せてもらいました。

霊明殿は明治17(1884)年の再建で、歴代天皇の位牌がまつられています。位牌は30センチ余りと通常よりかなり大きいものです。昔は天皇が崩御すると、泉涌寺に早馬が派遣され、神仏混淆(こんこう)で葬儀が行われたそうで、大喪の礼の最後を締めくくったそうです。

 隣接する御座所は霊明殿再建の際、御所の御里御殿を移築したもの。玉座の間▽勅使の間▽皇族の間▽門跡の間-などがあります。皇族方が利用される場所だけに、調度品なども上品な雰囲気でした。

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 昼食後は、「仏殿」(重要文化財)「舎利殿」(京都府指定文化財)などを順に見てゆきました。

 まず訪れたのが「楊貴妃観音堂」。楊貴妃観音像がまつられています。この像は俊芿の弟子、湛海が中国から持ち帰ったとされ、唐の皇帝、玄宗が皇妃の面影を偲んで作らせたと言われています。宝物館も見学しましたが、仏画や古文書など数多くの興味深い品々が展示されていました。

 堂々とした「大門」(重要文化財)の外から改めて中を眺望。疫病にかかった人の治療にも使われた蒸し風呂の「浴室」、古来から水がわいている「泉涌水」の説明も聞きました。1668年再建の仏殿の中にも入り、古刹ならではの風格を肌で感じました。

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 《昼食、そしてお楽しみ…》

 前後しますが、昼食は精進料理専門店による「半月弁当」です。

 シメジの炊き込みご飯▽ごま豆腐▽カボチャやがんもどき、こんにゃくなどの煮物▽ゴボウの天ぷら▽キュウリとシイタケの和え物▽レンコンのきんぴら-などで、いかにも上品な味付けでした。

 境内見学後は、再び本坊に集まり休憩。サンケイミュージック所属の歌手、小川千春さんのさわやかな歌声に耳を傾けました。

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