産経新聞ファンクラブ「ウェーブ産経」大阪事務局

ウイスキーと味と香りに酔う! サントリー山崎蒸溜所で特別講座

 阪急京都線大山崎駅、JR東海道線山崎駅からそれぞれ約10分の所にサントリー山崎蒸溜所があります。その山崎でウェーブ産経の会員32人が参加する「It’s WhiskyTime」特別講座が開かれました。各駅からの道中は西国街道です。芭蕉の句碑もあり当時の趣きが所々に見受けられます。

11041601.JPG 蒸溜所の受付付近の桜は、散り始め葉桜に近づいていました。

 特別講座の始まりです。蒸溜所内のウイスキー館で案内スタッフがブームとなった「ハイボール」の今昔や「ウイスキー」のあれこれを説明してくれました。1960年代にテレビで流れていたトリスのキャラクター「アンクルトリス」主演のCMが映像で紹介されました。皆さん、こんな歌詞を覚えていますか。「今日の一日無事に務めたということは… 待つべき人がまっているということは… 畳、タンス、冷蔵庫、みんな新しいということは… いつものトリスがいつもうまいということは… ああ、それだけで それだけで(繰り返し)トリスウイスキー」と一日の疲れを癒すサラリーマンの心情を表現していました。参加者は、ちょっとノスタルジーに浸っていたようです。

2011041602.JPG さて、案内スタッフが先生となった勉強タイム。ウイスキーは、一般的に何十種類の個性の異なるウイスキーの原酒を組み合わせて造られています。原酒は大別すると2種類あるそうです。1つは、大麦を原料としたモルトウイスキー。もう1つはトウモロコシや穀類を原料としたグレーンウイスキーです。これらも原酒の組み合わせで、さらに多くの種類に分かれます。

 また、1つの蒸溜所だけで造られたモルトウイスキー原酒の組み合わせは、シングルモルトウイスキーといわれます。そしてモルトウイスキーとグレーンウイスキーを組み合わせたのが「角瓶」でヴァッテド(ブレンデッド)ウイスキーといわれます。皆さんが良く知っている「山崎」は山崎蒸溜所だけで造られたモルトウイスキー原酒で造られています。

 ウイスキーをおいしくするには、水と環境が重要となります。山崎蒸溜所で使用される水は、平安時代初期の摂津に水生野(みなせの、現水無瀬)と日本後紀に記述された場所に湧き出る名水〝離宮の水〟」です。離宮の水は、豊臣時代に千利休が茶室「侍庵」でお茶を点てたといわれるほど有名です。この水脈の地下水で山崎蒸溜所のウイスキーが仕込まれているそうです。

 また、この地は京都に近い天王山の麓で、桂川、木津川、宇治川の三川が合流する独特な地形をしており濃い霧が発生しやすく、湿潤な気候でウイスキーの熟成に良い影響を与えています。

11041603.JPG 次は、ウイスキー造りの工程の説明です。まず大麦を発芽・乾燥させ麦芽にします。その麦芽を砕き温水とともに仕込槽へいれます。その麦汁を木桶の発酵槽に移し酵母を加え、「もろみ」を作ります。その後ポットスチルという独特の形をした単式蒸溜釜を使い2回の蒸溜を行い、アルコール度数が70度の無色透明な成分で生まれたてのモルトウイスキー・ニューポットができます。ニューポットは麦の香りがしました。

11041607.JPG いよいよ樽詰。長い年月をかけて貯蔵庫に寝かされます。樽は伽羅(きゃら)の香りとも白檀(びゃくだん)の香りともたとえられる独特の熟成の香りが付けられるミズナラ樽など5種類あります。

 山崎では1924と銘打った樽が一番古いそうです。1923年操業を開始した山崎で翌年にウイスキーが詰められた樽です。この樽はスパニッシュオークを使用しワインが入っていたそうです。

11041608.JPG 樽は人間と同じように呼吸しウイスキーを育てます。色は木の成分であり、無色透明のニューポットが琥珀色に変化していきます。

 山崎蒸溜所には、ブレンダーが5人います。ブレンダーはオーケストラの指揮者のようです。いろいろな原酒を組み合わせて1つのウイスキーに仕上げています。その組み合わせは、レシピがありますが、育った原酒の環境が違うため同じウイスキーの味・香りなどを守り続けることは大変難しいそうです。あるホームページによると1日に多いときで約300種類の原酒をテイスティングし、世界的なコンペティションで受賞したサントリーのチーフブレンダーの輿水精一(こしみず・せいいち)さんは「長く愛されてきた味わいを守るためのエネルギーは、新製品にかけるエネルギーよりはるかに大きい」と話しています。

11041609.JPG さあ、参加者全員が待ち兼ねたテイスティングです。世界5大ウイスキーのうちスコッチ(イギリス・バランタインファイネスト)、アメリカン(アメリカ・ジャックダニエル)、ジャパニーズ(日本・山崎10年)の3カ国のウイスキーをハイボールでいただきました。さらに「山崎12年」と特別に「響17年」をそれぞれ思い思いの飲み方でウイスキーを味わい、満足した様子です。ちなみに五大ウイスキーの残り2つのウイスキーはアイリッシュ(アイルランド)とカナディアン(カナダ)です。

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