2010年3月30日
「能『小鍛冶』の世界を学ぶ」を開催しました
日本の伝統芸能の一つでもある能。難しい世界だからこそ、知ると勉強になる。そんな能について楽しく学んでもらう体験イベント「能『小鍛冶』の世界を学ぶ」が3月29日、大阪市中央区の山本能楽堂で行いました。講師は、観世流能楽師の山本章宏さんです。山本さんは、人気の演目「小鍛冶」の見どころや楽しみ方をユーモアを交えて分かりやすく解説しました。

小鍛冶は、平安時代、京都の三条に住んでいた刀鍛冶の宗近がときの天皇から「剣を打って献上せよ」という勅命を受けるところから始まります。相槌をつとめる職人がいないことから、信仰している稲荷明神へ祈願します。すると、気高い童子が現われて、激励の言葉をかけます。宗近が帰宅すると、稲荷明神のご神体である霊狐が現われて、相槌をつとめ、名剣「小狐丸」を完成させるというストーリーです。
相槌がここからきていることなどに触れた山本さんは「能の言葉は室町時代の言葉をそのまま使っています。無理に分かろうとすると眠くなります。声の強弱やトーンなどを聞いてほしい。外国人の人たちは、そうするようで、意味がわかっていないはずなのに『ワンダフル』や『ブラボー』と叫びます。意味を理解しようと必死にならないでください」と語りかけるように話すと、参加した約70人の会員たちが大きくうなづき、納得しました。
次は面(おもて)についての説明です。面によって、女性の10代、20代、30代と分けられます。般若の面は怒った女性を表すことも山本さんは説明しました。それぞれ実際の面を示しました。
能は無表情と言われますが、うつむくと悲しそうな表情。上を向くと楽しそうな表情になります。「面はかぶるものとよく思われがちですが、面は顔にかけるものなのです」と述べました。
続いては衣装の試着。会員2人がモデルに名乗り出て舞台にあがり、羽織や袴を付けたあと、面を付けました。
記念撮影のあとは、質問タイムです。能の人間国宝について、流派についてなどさまざまな質問に山本さんが答えました。講演はこれで終わりですが、最後のお楽しみは舞台裏見学です。会員たちは普段は絶対に見ることができない舞台裏を見学し、伝統の世界に触れた一日となりました。
(2010年3月30日 16:17)
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